かまどづくりに参加して
丹波の左官職人 小西秀憲
今回の講習では、土を叩き固めてのかまどの土台作りから始まりました。仕上げは「伊勢磨き」で、講師は三重の西川さんで、「鏝鍛冶と左官の交流会」などでも目立っておられるし、材料も珍しい配合と聞いていたので大変楽しみにしていました。
中塗りの状態
かまどを仕上げて感じたのは、どんな仕事にでも言えることですが、左官の仕上げは技術・材料・鏝の3つで吟味された物がそろっていれば上手く仕上げやすいということです。
1. 技術
講師3人の息が合っており、「こなし」の方法なども考えられており、かまどを仕上げた経験などない講習参加者でも、鏝を持っての作業をさせてもらえました。
2. 材料
塗りやすさ・水持ちも良く、焦らずに作業が出来ました。次の工程に掛かるまでに、指導を受ける、道具を洗う、足元の片付け等が出来たのでバタバタせず、余裕を持って作業が出来ました。
3. 鏝
講習参加者の中でも、磨き鏝を持っていない参加者もいましたが、講師の方の道具箱の中には、多種多様な磨き鏝・こなし鏝等が用意されており、様々な状況に対応できるように準備されていると感じました。
作業は8時間程度で、終了しました。
仕上げて1ヶ月程たった今でも、変わらず光っています。現場は完成後、貸しギャラリーとして使用されると聞いていますが、訪れる人々の驚く顔が浮かびます。